Person

人を知る

澤原 悠介

#06

若手時代から挑戦の連続。
修行のような下積みを経て、新たなステージへ

2015年 新卒入社

料理長

澤原 悠介

ホテルの内定を蹴ってノバレーゼに。人の温かさとお客さまとの距離が背中を押した

高校を卒業して親元を離れ、一人暮らしをしながら料理の専門学校に通っていました。生活費をまかなうためにアルバイトを探していたところ、学校から紹介されたのが「芦屋モノリス」でした。卒業が近づいた頃には、ホテルからの内定もいただいていたのですが、当時のゼネラルマネージャーから「ノバレーゼを受けてみないか」と声をかけていただきました。実際に自分も働いていて、仕事が本当に楽しくて、スタッフの皆さんも温かくて。この人たちと一緒に働きたいと、心から思ったんです。ノバレーゼにさらに惹かれたポイントは、お客様との距離の近さ。オープンキッチンの会場が多く、調理をしながらお客様の笑顔を見ることができるんです。キッチンチームだけでなく、プランナーと相談しながら、時にはお客様と直接やりとりをしながら、職種の垣根を越えてひとつの結婚式をつくり上げていく。料理をしている最中でも、会場の幸せな雰囲気がダイレクトに伝わってきて、私たちまで幸せな気持ちになるんです。この一体感こそが、ノバレーゼで働くうえでの何にも代えがたい魅力だと思っています。

若手でも挑戦させてもらえる環境だからこその、武者修行の日々

僕が入社した当時、厨房には7人ほどのスタッフがいました。パティシエが2人、料理長がいて、あとはすべてシェフ。中途採用の方が多く、僕はホテルの和食部門で経験のある先輩シェフのもとにつくことになりました。当時は本当に厳しかったです。何をやってもダメで、自分の未熟さを痛感する毎日。たとえば、ただの食材の持ち方ひとつにしても注意されました。でも今振り返れば、それは料理の世界の厳しさを、言葉ではなく態度で教えてくださっていたのだと思います。その先輩は技術も人間性も素晴らしくて、心から尊敬できる方でした。「この人についていきたい」と強く思っていたのを覚えています。下積みの毎日ではありましたが、ノバレーゼでは若手にもどんどんチャレンジさせてもらえます。1年目から食材に触らせてもらえたのは、とてもありがたい経験でした。さらにその後、いくつもの店舗を経験。技術がまだまだ足りない中で、「初めまして」の環境に飛び込み続けるのは、正直とても大変でした。和食、フレンチ、イタリアンと、次々にジャンルも変わり、まさに武者修行のような日々。でもその分、わからないことは素直に質問し、コミュニケーション力も磨かれ、料理人として少しずつできることが増えていきました。

後押しされていくなかで辿り着いた料理長という新たなステージ。これからは、誰かの背中を押したい

現在は、大分モノリスで料理長を務めています。初めての料理長ということで、まだまだわからないことも多いですが、常に新しいことに挑戦できる日々はやはり嬉しいものです。婚礼メニューは全社である程度の統一があり、基本的な枠組みは決まっていますが、宴会料理に関してはチームでアイデアを出し合って決めています。料理人の仕事は、ただ料理を作ることだけではありません。結婚式や宴会の調理業務全般はもちろん、食材原価や人件費の管理、店舗の数字も見ながら、経営的な視点も求められます。とはいえ、1人の力では何もできません。厨房はチームで成り立っている場所。私はずっと「みんなで働く」価値観を大切にしてきました。だからこそ、ただ指示を出すのではなく、どうすればもっと良くなるかをみんなで共有し、一緒に考えるようにしています。料理長という役職も、自分にとってはキャリアのゴールというより、周りに後押しされながら辿り着いた一つの通過点だと思っています。だからこそ、今度は自分が、誰かの背中を押せる存在になりたい。自分がつくる環境の中で、ひとりでも「ここで働くのが楽しい」と思える人が増えて、幸せを感じてくれたら——それが今の私の願いです。